【甘口辛口】「30歳まで将棋界の横綱になりたい」藤井四段、たまには相撲見物でリフレッシュしてみては

■6月28日

 将棋の「角」と「桂馬」は頭が丸いといわれる。直進ができず、桂馬などは後戻りもできないことで「桂の高飛び歩の餌食」の格言さえあるが、疾風の如く勝ち進む14歳の藤井聡太四段は角と桂馬だけで陣形を崩し増田康宏四段に勝った。公式戦新記録の29連勝。「頭の丸い駒の絶妙な扱いは天才の証し」とある棋士はうなった。

 新聞の号外が出るほどいまや人気は全国区。羽生善治三冠が1989年、当時の最年少記録となる19歳2カ月で初タイトル(竜王)を奪取し天才出現と騒がれたが、一般に浸透するまでには至らなかった。藤井四段は駒の動きも知らない老若男女までみんなを喜ばせているのがすごいところだ。

 「(新人が)勝ちすぎて将棋界がぬるい所と思われるのが悔しい」とプロの意地をぶつけた増田四段も轟沈。同じ竜王戦決勝トーナメントで次の相手(7月2日)となる22歳の佐々木勇気五段は藤井-増田戦の対局室に現れ隅で対局開始を見守るなど、早々と“心理戦”を仕掛けている。24連勝目の梶浦宏孝四段戦も隅でじっと見ている姿がテレビに映った。

 「そこまで“追っかけ”する棋士はいない。対局現場で藤井さんと同じ空気を吸い、棋譜だけでは読み取れない勝負の感覚を肌で感じたかったのだろう。藤井さんは要注意だ」と前出の棋士。何としても自分が止める、という意気込みがひしひしと伝わる。

 次から次の難敵との対局で、さすがの天才も心身ともに疲労がたまるだろう。「30歳まで将棋界の横綱になりたい」という藤井四段は祖父の影響で相撲好き。7月は地元で名古屋場所がある。たまには将棋のことは忘れ相撲見物でリフレッシュしてみてはどうか。 (今村忠)

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