【甘口辛口】新国立は一体何のために建てているのか…すべてが中途半端で五輪の「レガシー」になれるのか?

■7月12日

 新国立競技場は、一体何のために建てているのか。2020年東京五輪では閉会式(8月9日)前日の8日にサッカーの男子決勝が行われる予定だったが、日程の都合で新国立使用が難しくなったという。サッカーの追加会場としてカシマスタジアム(茨城)が決まったが、何で今頃になってと首をひねりたくなる。

 8日は夜に陸上の決勝、9日は午前の男子マラソンと夜の閉会式。終盤はぎっしりと日程が詰まり、閉会式のリハーサルもあって会場の仕様転換が難しいのが理由とか。「新国立は建設費削減で開閉式屋根や空調がなくなり、猛暑の中の決勝をFIFAが懸念していることも影響したのでは」との声も聞く。

 決勝ができない場合、準決勝や3位決定戦、1次リーグなどの実施を検討しているが、それも難しく新国立がサッカー会場から除かれる可能性が大きいらしい。しかし、最終日近くの過密日程など立候補段階からわかっているはず。あと3年しかないこの時期に検討していること自体、関係者の足並みの乱れを感じる。

 新国立は五輪・パラリンピック終了後、陸上のトラックを撤去して専用の球技場にし、コンサートなどでも収入を確保するとか。旧国立は1964年東京五輪の決勝が行われ日本サッカーの「聖地」といわれたが、五輪の会場にもならないのに「聖地」を受け継げるのか。同様に陸上にとっても「聖地」だったのに陸上競技場ではなくなる。

 陸上の国際大会に必要なサブトラックを常設するスペースの問題も、新国立では最初から無理とわかっていたはずだ。すべてが中途半端で、矛盾だらけでもある。これで五輪の「レガシー」(遺産)とは到底いえない。 (今村忠)

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