【主張】韓国の女性家族相 「反日宣伝」が仕事なのか

 主たる任務は「反日宣伝」にあるとでもいうのだろうか。

 韓国の鄭鉉栢女性家族相が、政府として慰安婦関連資料の国連教育科学文化機関(ユネスコ)世界記憶遺産登録を支援する考えを明らかにした。耳を疑うばかりだ。

 今月10日、就任後初の現地視察の際には、日韓合意について「もう一度、協議せねばならないと考えている」と述べた。この認識自体、根本的に誤っている。

 合意は「最終的かつ不可逆的な解決」をうたい両政府がまとめた。つまり、慰安婦問題を蒸し返さないという国同士の約束である。再協議などありえないし、日本政府が応じないのは当然だ。

 政府予算を拠出し、慰安婦関連資料の記憶遺産登録を支援するという。国立の慰安婦博物館の計画も明らかにした。

 どこまで日本をおとしめれば気がすむのか。ほかにやる仕事はないのだろうか。

 記憶遺産登録は、韓国の民間団体などが進めている。だが、その言い分は慰安婦を強制連行された「性奴隷」とするなど、事実誤認に基づいている。実態は反日運動にほかならないといえよう。

 一昨年の日韓合意以降、女性家族省は、慰安婦関連資料の記憶遺産登録に関与していなかった。今回の発言は「国連など国際社会において、互いに非難・批判することは控える」との合意をほごにする、明らかな違反である。

 菅義偉官房長官は「加盟国間の友好と相互理解促進というユネスコ設立の趣旨と目的に反しかねない」と批判した。ユネスコの政治利用は許されないのも当然だ。

 ソウルの日本大使館前や釜山の総領事館前の慰安婦像は、いまだに撤去されていない。これについても徹底して抗議すべきだ。

 鄭氏の発言を許している文在寅政権の責任は重い。文氏自身は就任後、合意の再協議を口にしていないが、日韓首脳会談では合意は「最終決着でない」との認識を示した。「国民の大多数が合意を情緒的に受け入れられずにいる」というが、国際約束の意義を説くのが指導者の責務である。

 合意に基づく財団の支援事業を元慰安婦の7割超が受け入れている事実も重視すべきだ。現下の北朝鮮情勢からも、反日を放置するばかりか、あおるような姿勢は極めて有害である。

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