【甘口辛口】不祥事続出の「復興庁」はもはや被災地の人にとっては「不幸庁」…倫理を求める人はいない

■9月28日

 「政治家に倫理を求めるのは八百屋で魚を求めるにひとしい」。ロッキード事件の際、法務大臣を務めた秦野章の言葉だ。きょうの衆院解散を控え「小池新党」の誕生が生き残りに必死な議員たちの右往左往ぶりに輪をかけた形だが、このタイミングで女性問題が発覚し議員辞職とは何ともおめでたい話ではある。

 公明党参院議員の長沢広明復興副大臣(59)が議員宿舎に知り合いの女性を宿泊させ、党や長沢氏に週刊文春から取材申し入れがあったことで問題が発覚した。さすがにクリーンなイメージを重視する党としてはうやむやにはできず、衆院選への影響を懸念してスピード対応になったという。

 こんな問題がなければ「長沢氏って誰?」のレベルで、身銭で女性とホテルに泊まっても国民は知ったことではない。しかし、28日発売の週刊文春によると女性は30歳ほど若いホステスの愛人でカードキーまで渡されていたとか。明らかなルール違反で税金で運営される議員宿舎がラブホ代わりではたまったものではない。

 同じ不倫疑惑でも、民進党を離党した山尾志桜里議員のそれは議員宿舎や政治資金が使われたという話でもない。倫理的にどうこういわれても国民に迷惑をかけただろうか。欧米なら「政治家としての能力が高く成果を出せばいい」ですむ。肩をもつわけではないが、この情けない副大臣といっしょくたにはできない。

 長靴なしの視察で水たまりをおんぶされた政務官。東日本大震災が「まだ東北でよかった」と発言した副大臣。辞任相次ぐ復興庁では極めつきのスキャンダルで被災地の人たちにとっては「不幸庁」でもある。もはや政治家に倫理を求める人などいないだろう。(今村忠)

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