【甘口辛口】ライバルに一服盛ったカヌー選手の愚行 ボクシングの「毒入りオレンジ事件」を思い出した

2010年11月、広州アジア大会に出場した鈴木。8年間の資格停止処分を科された(共同)

2010年11月、広州アジア大会に出場した鈴木。8年間の資格停止処分を科された(共同)

 ■1月11日 かつて日本のボクシング界を揺るがせた「毒入りオレンジ事件」(1982年)を思い出した。世界王者を抱える有名ジムの会長が、防衛戦の相手に筋弛緩(しかん)剤とみられる薬物を注射したオレンジを差し入れた、とある週刊誌が大々的に報じた。国会でも取り上げられたほどだが、真相はやぶの中だった。

 勝つためには手段を選ばないことで、ライバルに一服盛ったカヌー選手鈴木康大(32)の愚行と相通じる。2020年東京五輪にカヤックフォア(4人乗り)での出場を目指していたが、若手に抜かれ5番手に転落。ライバルをおとしめるべく、飲料水に禁止薬物の錠剤を砕いて混入したという。

 鈴木は五輪出場経験がないが、同じカヌー・スプリント選手だった妻は08年北京五輪で6位入賞した。所属企業は妻の父親が経営する福島県内の機械メーカー。父親が同じ市内に建てたスポーツジムを経営しているという。いろんな意味で妻に頭が上がらず、選手として力が衰える一方で「何としても五輪に」と焦ったようだ。

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