【甘口辛口】驚かされた角居調教師の厩舎解散宣言 天理教の仕事を継ぐためという理由に2度びっくり

 ■1月12日 10年以上前、中央競馬の関東所属調教師が「背中の筋肉の付き方がまるで違う。どんな調教をすればあんな筋肉が付くのかな」と感心していた。競馬場で角居厩舎の馬の鞍着けを手伝った際のこと。同厩舎のウオッカが牝馬による64年ぶりの日本ダービー制覇を決めたのは、その数年後だった。

 先週末の角居勝彦調教師(53)の厩舎解散宣言には驚いた。一報を聞いたときは、いよいよ海外へ進出かと思った。数年前にフランスで厩舎開業を目指したが、日仏のダブル免許は不可といわれて断念した経緯を聞いていたからだ。ところが理由は、祖母の代から続く天理教の仕事を継ぐため。2度びっくりした。

 中央競馬でのGI24勝のほか海外でも同5勝を挙げている角居師は世界的にも有名。日本競馬の国際化を押し上げた一人だけに、調教師として脂が乗り切った時期の引退宣言は競馬界にとって大きな損失といえる。

 総合週刊誌の角居師の連載で話を聞いている作家・須藤靖貴さんは「人材の育成にも熱心なので、熟慮に熟慮を重ねて自分が去っても大丈夫という結論に達したのでは」と推測する。印象に残っている同師の言葉は「我慢」だという。「人の4倍の速さで成長する馬に合わせ、人も成長しなくてはいけない。最も成長すべきであるのは我慢すること、と話していました」。馬を育てるのも人を育てるのも我慢が必要。「なるほど世間を騒がす事件の多くも我慢が利いていないから起きる」と須藤さんは納得したそうだ。

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