銃撃現場でさえぶつかり合う価値観 フロリダ州の一歩

 バレンタインデーに起きた高校銃乱射事件から3週間がたち、フロリダ州議会で銃規制を強化する法律が成立した。地元政治を動かしたのは「二度と悲劇を起こさない」と誓う生徒たちの抗議活動で、全米で銃規制議論が盛り上がる。先週、生徒たちの声を聞こうと、同州パークランド市の現場を訪れた。

 抗議活動の先頭に立ち、ツイッターで数十万のフォロワーを持つ生徒は一握りだ。学校が再開して、日常を少しずつ取り戻している様子だったが、心に負った傷は深く、「今でも、大きな音を聞くと足が震える」と話す生徒もみられた。

 驚いたのは多くの生徒が規制強化の必要性を訴える一方で、反対派も少なからずいたことだ。話を聞いた10人の生徒のうち3人は規制強化に否定的で、「18歳でも、自分の身を自分で守る権利はある」と答え、「メディアは私の意見を取り上げてくれない」と不満をもらした。

 銃購入年齢を18歳から21歳に引き上げたフロリダ州の法律では、事件で使用された半自動小銃の販売禁止などは盛り込まれず、抜本的な措置とは言い難い。

 だが、銃撃現場の高校でさえ、個人の価値観がぶつかり合う米国の現実を目の当たりにし、フロリダ州が踏み出した「一歩」の重みを感じている。(上塚真由「アイ・ラブ・ニューヨーク」)

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