【甘口辛口】前科も公表する勇気と決断力持つ新会長…ボクシング界に見えた確かな道筋

 ■9月10日 7月末に『日本ボクシングを再興する会』の告発が明らかになってから、およそ1カ月半。日本連盟が8日に開いた臨時総会、理事会で宮崎県連盟の内田貞信氏(45)を新会長に選出した。先月、辞任に追い込まれた山根明前会長(78)のやりたい放題だったボクシング界にも、やっと確かな道筋が見えた感じだ。

 「新会長はまだ若いし全国的には知名度が低いが、改革へ強い意欲をもっている。後は私たちがいかに支えるかだ」。そう話すのは『再興する会』の発起人の一人で、ともに“打倒山根”に奔走した鶴木良夫氏(新潟県連会長)。68歳の鶴木氏は連盟副会長としてサポートする。

 新会長は過去に詐欺、強要、恐喝で逮捕歴があり強要、恐喝では2015年5月に高裁で懲役1年6月、執行猶予3年の有罪判決を受けていたことを自ら公表。理事会で了解を得た上で就任した。執行猶予の期間も過ぎ、後々蒸し返される前に先手を打った形で理事会で異議はなかったという。その勇気と決断力は評価できる。

 改革すべき点は山ほどあるだろうが、まずは“奈良判定”のような不正判定一掃など世間の目にも触れるものから着手すべきだ。3ラウンドと短い試合で確実なヒットを見極めてのジャッジはプロとは違った難しさがある。「講習会をどんどん開いて審判一人一人の技術向上が急務」と鶴木副会長。

 プロを毛嫌いした前会長には門前払いされていた元世界4団体ミニマム級王者の元プロ、高山勝成(名古屋産大)のアマ転向も拒否する理由はなくなった。世界の潮流に乗り遅れてはならない。勇気と決断力。その初心を忘れずに選手ファーストの組織として生まれ変わってもらいたい。(今村忠)

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