ベルリン駐在のおじさん、若者の行動を見て考えを改める 

 あるベルリン駐在の日本人の「おじさん」がこの夏に経験したというエピソードがとても印象的だった。

 日本の若者3人がおじさんを訪ねてきた。1人は息子で海外で暮らしたこともあるが、他のおいっ子2人は海外経験なし。若者らの祖父母が「おじさんがいる間に経験させよう」と企画した旅行だ。「どうしたら喜ぶか?」。おじさんも気合が入った。

 ところが、ドイツの東西分断時代を象徴するブランデンブルク門など名所を紹介しても反応が鈍い。「ドイツが分断されていたのは知っている?」との質問には淡々と「学校では習った」という。若い頃、東西統一に興奮したおじさんは世代のギャップを感じた。

 一方、若者が優先したのは服飾品や電気製品などの買い物。ドイツを知ってもらおうとの思いが強かったおじさんは面食らった。

 だが、片言の英語でおいっ子が店員と必死に意思疎通を図り、一緒に写真まで撮影する様子をみて、考え方が変わったという。「お仕着せの観光より、海外に無縁だった若者が自ら現地人と交わった体験の方が貴重。海外にも視野が向く機会になるかもしれない」

 新聞離れがいわれる若者にどう国際ニュースへの関心を持ってもらうか。迎合する必要はないが、お仕着せもダメ。考えさせられた。(宮下日出男)

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