【甘口辛口】グッドデザイン賞受賞の消防車が隊員の助けに…全国の関係者の声反映

 ■10月7日 毎年1000点前後受賞するグッドデザイン賞の中から、未来を切り開くデザインに贈られる今年の「グッドデザイン・ベスト100」に、1台の消防車が選ばれた。トップメーカーのモリタホールディングスなどが川崎重工の協力で開発した「小型オフロード消防車 レッドレディバグ」。

 排気量812ccで軽自動車ほどの大きさ。ベースは米国などの農場や牧場を走り回っていた川崎重工の「ミュール」という多用途四輪駆動車だ。消防隊員3人と350キロの装備を載せて30度の傾斜を上り、水深40センチでも走行可。救助、消火、救急、通信と目的に応じた機器を積み替え、従来の消防車では不可能だった、がれきや土砂崩れ、積雪の現場に自走して入っていける。

 開発のきっかけは2016年の熊本地震だという。直後に現場に入り、通常の消防車では被災した最前線にたどり着けない事実に直面した。同社は全国の消防関係者にヒアリングを行い、一人でも多くの命を助けるために必要な性能を考慮、あえて国内販売していない車両をベースに選んだ。

 「『この消防車が来たら助けてくれる』と感じていただける存在でありたいとの想いを込めてデザインしました」と同社。公道を走るため、保安基準に適合させるさまざまな改良に苦労しつつ、来年3月の発売にこぎつけた。

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