【甘口辛口】KYB免震データ改ざん問題、会見場も不正装置使用の施設リストに入っていたとは笑えぬ漫画

 ■10月22日 免震・制振装置データ改ざん問題の会見場(中央合同庁舎第3号館)も、公表した不正装置使用の施設リストに入っていたとは笑えぬ漫画だ。油圧機器メーカーKYBが引き起こした問題は底なしの泥沼のように見える。不正の疑いで交換対象となる装置は約1万本。交換完了まで最短でも2年はかかるという。

 3年前に発覚した東洋ゴム工業の免震装置ゴムのデータ改ざんでは154棟に出荷し、現在でも交換完了はまだ98棟。KYBは工場の生産能力を5倍まで引きあげるという。それでも月産は500本程度とかで急ぐのは当然だが、基準だけはきちんとクリアしたものにしてもらいたい。

 それにしても、地震国日本で絶対許されない免震分野での不正が一度ならずも二度までも…。東洋ゴムの不正で掲げたはずの「再発防止」は何の進展もなかったといっていい。KYBは初めに納期ありきで、基準に合わなくても手間がかかる再検査を省きデータを書き換える方法を口頭で引き継いでいたという。

 とんでもない“秘伝”だが、監督官庁の国交省の怠慢も責められる。不正をとがめるだけではなく、業者と一緒に再発防止に知恵を絞るのが仕事ではないのか。KYBの報告を受け第三者による検証の結果を根拠に「震度6強~7の揺れでも倒壊の恐れはない」と言い張っても、データが100%信頼できない限りただの責任逃れに聞こえてしまう。

 大地震は明日にでも起こり得る。免震は時間との戦いだが、二度あることは三度ともいう。24日からは国会が始まる。国民の「安全・安心」にかかわる問題であり、再々発防止に向け法改正などあらゆる議案に先駆けて論議してもらいたい。 (今村忠)

アクセスランキング

もっと見る

ピックアップ