【主張】携帯電話料金 値下げ実感できる体系に

 NTTドコモが来年度から携帯電話の通信料金を引き下げる方針を表明した。端末代を含めた全体の料金プランは今後詰めるが、最大で年4千億円を利用者への利益還元に充てるという。

 ドコモなど大手通信3社は多額の利益を確保しており、料金の引き下げを求める声が高まっている。こうした中で、最大手のドコモが具体的な値下げ方針を示したことは歓迎したい。

 利用者が料金の引き下げを実感できるように、分かりやすく、透明性のある料金体系を早期に打ち出してほしい。

 健全なサービス・料金競争を通じて、携帯電話の利便性を高めることが重要である。これを促すため、政府も通信市場における環境整備に努めなくてはならない。

 ドコモは、現在主流の通信料金と端末代をセットにした料金体系を見直し、月々の通信料金と端末代を分ける「分離プラン」を拡充する。通信料金を今より2~4割ほど引き下げる一方、端末代の値引きは減らすという。これらを差し引きして全体の料金を下げる新たなプランを設定する。

 すでにドコモは昨年から、価格が安い一部のスマートフォンを対象として、端末代を値引きしない代わりに毎月の通信料を安くする料金プランを導入している。来年度からは、こうしたプランの種類を増やす見通しだ。

 大手3社の携帯電話料金に対しては、菅義偉官房長官が「4割程度下げる余地がある」などと繰り返し指摘し、値下げを求めてきた。スマホの普及で利用する通信量が増えたことに伴い、料金が上昇し、家計の負担になっているからだ。

 ドコモの値下げ方針は、政府の要請に応えた動きといえよう。料金の安さを含めて、分かりやすいプランを提示し、利用者の選択肢を増やしてもらいたい。

 携帯料金の継続的な引き下げを促すには、大手3社の寡占状態を崩す必要がある。来年から「第4のキャリア」として携帯市場に本格参入する楽天は、KDDIと提携し、同社の通信設備を借り受けて全国サービスを始めることを決めた。

 楽天には大手より安い料金を打ち出すよう期待する声がある。KDDIとの提携で健全な価格競争が阻害されることがないように独自性の発揮に努めてほしい。

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