【主張】新潟・山形地震 「命を守る」を徹底しよう

 最大震度6強が観測された18日夜の山形県沖を震源とする地震で、新潟と山形両県を中心にけが人や建物損壊などの被害が出ている。

 揺れが大きかった地域は19日は降雨となり、震度6強が観測された新潟県村上市には大雨警報、県境をはさみ震度6弱だった山形県鶴岡市には大雨注意報が出された。

 気象庁が両市の災害情報の発表基準を引き下げて運用したためで適切な判断である。

 地震の揺れで土砂災害や建物損壊のリスクが高まっている。週末にかけても降雨が予想され、「今後1週間程度は、最大震度6強程度の地震への警戒が必要」(気象庁)とされる。

 地震と降雨の複合を念頭に、住民の安全確保を最優先として復旧に取り組む必要がある。

 避難所に逃れた人も自宅に残った人も、自宅の被害状況の把握や散乱した物の片付けを急ぎたい気持ちになるだろうが、住民と自治体が一体となって「命を守る」ことに徹してもらいたい。

 18日の地震では山形、新潟、石川県の沿岸に津波注意報が出され、新潟市で10センチの津波が観測された。震度4の揺れと微弱な津波が観測された新潟県の粟島では、避難指示や勧告は出なかったが住民が声を掛け合って高台に自主避難したという。

 住民主体の避難行動の大切さを全国の沿岸地域で再確認し、今後の防災につなげたい。

 一方、鶴岡市の小学校では相撲場の柱が折れ、屋根が倒壊する被害があった。地震発生が日中だったら、児童の命にかかわる事態である。

 1年前の大阪北部地震では、学校のブロック塀が倒れ、登校中の9歳女児が亡くなった。児童生徒と地域住民の命を守るべき学校と関連施設の防災に、見落としがあってはならない。

 全国の学校で、耐震化をはじめとする安全対策に見落としがないか、改めて検証すべきである。

 屋根瓦のほとんどが崩れ落ちた民家もある。屋内外の地震による崩落物のなかには、地震発生の時間帯によっては人命にかかわる物もあるだろう。

 避難所から自宅に戻るとき、散乱物を片付けるときには、「次に地震がきたとき安全か」を考え、各家庭と地域の防災力を高めていくことが大事だ。

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