【外信コラム】「頭から足の先まで食う」文大統領に対する北の態度が冷たく…

 米朝関係の手詰まりの腹いせだろうか、北朝鮮がしきりに韓国の悪口をいっている。文在寅(ムンジェイン)大統領の片思い(?)に対する北の態度が実に冷たく、その一環で先ごろ北のメディアが「湯がいた牛の頭が笑っている」といって韓国をバカにしたことが話題になった。

 韓国では聞いたことのない表現で、同じ民族ながら何かと戦闘的な北における“悪口文化”の発達に韓国人も驚いていたが、ただこの地の食文化としては韓国でも実際に牛の頭は湯がいて食べている。したがって笑うかどうかは別にして「湯がいた牛の頭」は表現としてはありうるのだ。

 ところでこの地の肉料理は、伝統的には焼き肉ではなく湯がいた肉とスープが中心である。そのなかで筆者のお気に入りが「ソモリ・クッパ」。スライスした牛(ソ)の頭(モリ)の肉が入っている白濁した汁めし物で、コラーゲンたっぷりの珍味なのだ。

 日本は魚文化で、韓国は肉文化が発達しているので「韓国人は牛の頭も食うんだ!」といつも感心しながら食しているが、最近、やはりスープ系の「ウジョクタン(牛足湯)」に出くわし、また感動(?)した。

 これで韓国人は頭のてっぺんから足の先まで牛を食うということが確認できたのだ。日本の魚文化と同じく彼らの肉文化も実に芸が細かい。(黒田勝弘「ソウルからヨボセヨ」)

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