【外信コラム】韓国で前代未聞の出来事 休暇を終えて部隊に戻ってきた兵士が…

 南北対峙(たいじ)の軍事大国・韓国で、休暇を終えて部隊に戻ってきた兵士が“性転換手術”で男から女になっていたという前代未聞の出来事があり、社会を驚かせている。本人は「今後は“女軍”に入隊してでも軍生活を続けたい」といい軍当局を当惑させている。

 ソウル北方の前線部隊勤務の22歳の戦車兵で、日頃心身に女性性があって性転換の希望を持っていたという。そこで昨年末、休暇の際にタイに出かけ手術を受けてきた。本人は軍勤務の継続を主張したが、軍当局は審査委員会を開き「軍務に適しない心身障害」と決定し退役処分にした。

 これに不満の本人は民間団体の「軍人権センター」で記者会見し、行政訴訟で処分撤回を求めるとしたうえで「それでもダメならあらためて女性として“女軍”に入隊したい」と軍勤務への熱意を語った。韓国は国民皆兵だが徴兵の対象は男だけで、女性は志願兵として入隊できる。

 軍服姿で堂々と記者会見に姿を見せた“彼”は眼鏡をかけた丸みのある優しい風貌で、声もどこか女性的ではあった。それでも「性別を超えこの国を守る立派な軍人になりたい。ぜひその機会を与えてほしい」という涙ながらの訴えに、街では「今どき珍しい男らしい(?)若者」という声も。さて、軍当局はどうしたものか。(黒田勝弘「ソウルからヨボセヨ」)

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