【外信コラム】予防意識の差 韓国を訪れた日本人観光客に学べ

 ソウル駅と金浦空港、仁川空港を結ぶ空港鉄道に乗ると、一目で日本人観光客だと分かる人々がいる。その理由はマスク姿かどうか。海外旅行での警戒感もあるのだろうが、韓国では「日本人は大げさだ」という声もよく聞いた。

 中国発の新型コロナウイルスによる肺炎感染は今、韓国でも社会問題となっており、27日の時点で4人の感染が確認されている。ただ、市民の警戒感は薄いようだ。旧正月の連休明けの28日、ほぼ満席の通勤バスの車内でマスクをしていたのは何と筆者だけだった。後部座席の老人は豪快にせきをしていた。

 中東呼吸器症候群(MERS)に186人が感染し、38人が死亡した2015年、韓国は感染拡散に大騒ぎだった。当時もそうだったが、騒いで当局の対応を批判する声は強いのに、マスクを着けようとする人々は少ない。むしろ、マスクをした人は風邪などに感染していると思い込み、避けるきらいがある。

 マスク姿の日本人観光客は以前から日常的に見られた。予防意識の差なのだが、災難に遭ってからでは遅い。歴史問題をめぐり日本には厳しい韓国。一方で、困難にぶつかったときなどは「日本に学べ」という。今回の感染問題を機に、韓国を訪れた日本人観光客に学んでくれないものか。(名村隆寛「ソウルからヨボセヨ」)

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