新型肺炎 台湾 自由時報「中国の全体主義こそ重病だ」

 社説は、今回の肺炎でも中国は感染の深刻さを「薄めた」疑いがあり、WHO加盟でも台湾に全面的な圧力を加えているとした上で、「いずれの問題も、中国共産党の独裁統治の本質に根源がある」と訴えた。

 同紙によれば、感染情報の隠匿は国家のメンツと政権の安定のためであり、共産党の全体主義の前では「国家は個人より優先され、政治は全てに優先する」。このため、台湾が「一つの中国」原則を受け入れない以上、「共産党政権の目から見て、台湾人の命の価値はゼロに等しい」のだと憤った。

 社説は「中国共産党の統治の論理では、『政治ウイルス』の方が、あちこちに伝染する致死性のウイルスよりもはるかに危険性が高い」と断じた上で、「両岸(中台)が離れていくのは、台湾の民衆の中国への敵意が原因ではなく、中国共産党の統治が人間性を失った結果だ」とし、中台関係の悪化は中国側の責任だと踏み込んだ。

 蔡政権は初の感染者が確認された直後に、武漢との団体観光の往来中止を決めた。野党、中国国民党寄りで、日頃は蔡政権に批判的な聯合報は23日付の社説で、「必要な管制措置だ」と迅速な対応を評価。感染の拡大速度はSARSよりも速いとして、民衆の不便や不満があっても必要な措置は取るべきだと訴えた。

 同紙は、陳建仁副総統がSARS流行当時の衛生部門のトップだったことなどを挙げて「幸いにも当時の英雄が存在している」と持ち上げ、「貴重な経験を防疫のために提供できる」と政権の対応に期待を表明。症状が表れた際は直ちに医療機関を受診し、行動歴を誠実に告げるなど「市民の責任」を果たすよう呼びかけた。(台北 田中靖人)

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