【外信コラム】今度は「オンマ・チャンス」 韓国、またも法相スキャンダル

 韓国の全ての父母にとって子供の受験は人生最大の関心事だが、男の子については兵役が心配のタネだ。国民皆兵の徴兵制で男子は20歳前後になるとみんな入隊しなければならないが、少子化で大事に育てられた男の子が厳しい軍隊生活に耐え、無事除隊してくるのか大いに気になる。

 だから入隊・除隊にはママ付き添いだし、入隊中でもママにしょっちゅう電話し、部隊長もママ対策が大きな課題になっている。精強をうたわれた韓国軍の頭の痛い内情だが今、この軍隊生活をめぐる息子の甘えとママの過保護が文在寅(ムン・ジェイン)政権を揺るがしている。

 政権の中心閣僚である秋美愛(チュ・ミエ)法相(女性)の息子が軍隊生活の際、配属や休暇などで特別待遇を受けていたという“疑惑”が大きな政治問題になっているのだ。「オンマ(母)のおかげでいい思いをした」という意味で「オンマ・チャンス」と皮肉られているが、これは昨年、娘の不正入学疑惑で「アッパ(父)・チャンス」といわれたチョ・グク前法相のパロディーだ。

 受験と兵役をめぐる権力層の不正疑惑は世論を最も刺激する。前法相に次いで現法相の辞任は不可避かもしれない。これでは「公正・平等・正義」を看板に庶民代表を自称してきた文政権も台無しである。(黒田勝弘)

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