配車サービスの巨人・ウーバーが壁にぶち当たった 中国ではやり手美人社長に完敗

 【ビジネス解読】

 配車サービスの巨人、米ウーバーが壁にぶち当たった。巨大市場の中国で“やり手美人社長”が仕切る現地企業に完敗。やはり急成長する中東のサウジアラビアでは“豪腕王子”が主導する政府系ファンドから出資を仰いだ。ライドシェア(相乗り)市場を切り開いたウーバーだが、急激な戦線拡大で息切れし、足がもつれ始めた。トヨタ自動車などとの提携も広がり、経営は踊り場を迎えた。

■中国、「勝利宣言」

 「1500万人以上の運転手と3億人以上のユーザーがわれわれに加わった。滴滴出行は中国で一段と良い地位を確立できる」

 8月1日、ウーバーの中国事業を買収すると発表した中国配車サービス最大手、滴滴出行の柳青総裁(社長に相当)は誇らしげに「勝利宣言」した。

 ウーバーと滴滴出行は株を持ち合い、滴滴出行はウーバーのブランドを残すとしているが、単独での中国市場開拓にこだわってきたウーバーがライバルの軍門に下ったのは明らかだ。

 世界最大の自動車市場となった中国に攻め込んだウーバーに立ちはだかったのが、中国配車サービス最大手の滴滴出行だった。そもそもウーバーに対抗するため大手2社が合併して誕生した滴滴出行は、実に8割ものシェアを握った。

 さらに創業者の程維最高経営責任者(CEO)が、ウーバーにとどめを刺すため社外から招いた切り札が、「やり手の美人金融ウーマン」として投資銀行業界で名を売っていた柳氏だった。柳氏は米金融大手ゴールドマン・サックス(GS)で異例の昇進を果たし、アジア太平洋地区の執行役員も務めた。パソコン大手レノボ創業者の柳伝志氏のまな娘としても有名で、二人で中国ビジネス誌の表紙を飾ったこともある。

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