ノーベル経済学賞 米主流派がまた受賞か ビットコイン考案者推す声も

 2016年のノーベル経済学賞受賞者が10月10日に発表される。例年通り市場の役割を重視する米国主流派の系譜を引く経済学者が有利とみられ、日本人では米プリンストン大の清滝信宏教授が有力視される。ただ、分野の細分化が進み受賞者の正確な予想は難しくなっている。受賞者の多様化を図るべきだとの声も根強く、選考委員会には、仮想通貨ビットコインの正体不明の考案者を推す“極端”な意見も寄せられたとされる。(山口暢彦)

 経済学賞は通常、選考委が前年9月から過去の受賞者や大学教授らに候補者の推薦を依頼する。集まる候補者は数百人規模に達し、何回かの絞り込みを経て、発表当日に多数決で決める。日本人の受賞はこれまで一度もない。

 内閣府経済社会総合研究所の堀雅博上席主任研究官によると、近年選ばれる傾向が強いのは、個人や企業の「最適化行動(制約下で最も合理的な選択を行おうとすること)」をベースとする主流派経済学の考え方をくむ学者だという。分野の創始者的な役割を担った人の20~30年前の業績が評価されやすい。

 今年も、受賞の可能性が取り沙汰されるのは、研究開発投資などの役割を重視する新成長理論を打ち立てたポール・ローマー米ニューヨーク大教授ら、主流派の流れを引く研究者だ。

 日本人では、経済への小さなショックが生産性低下の循環をどう引き起こすかのモデルなどを描いた清滝氏の名が挙がる。国際的な影響力がどう評価されるかなどが受賞のカギとなる。

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