G20財務相・中央銀行総裁会議 「世界経済は緩やかに回復」で概ね一致したが…FRB利上げ加速で新興国の不安募る

 G20財務相・中央銀行総裁会議では「世界経済は緩やかに回復している」との認識でおおむね一致した。だが、米国の利上げが加速すれば中国など新興国からの資金流出が懸念されるほか、英国の欧州連合(EU)離脱問題などもくすぶる。共同声明案では「世界経済には下方リスクが残っている」と指摘した。

 「今は緩やかに回復してきているが、見通しに対する下方リスクが存在している」

 麻生太郎財務相はG20でこう発言した。

 各国の認識にも大きな隔たりはないとみられ、今回の合意事項に基づき、各国は協調して世界経済を下支えする見通しだ。

 ただ、先行きには不透明感も漂う。米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げが加速し始めたことで、市場のお金が米国に集中し、新興国の投資マネーが流出してしまう恐れが出てきた。国際通貨基金(IMF)も「新興国は困難に直面する」と懸念する。

 一方、英国は3月末にもEUに離脱を通知する。EU内でドイツに次ぐ経済規模の英国が抜ける影響は大きく、英国とEUの離脱交渉が暗礁に乗り上げれば、欧州経済の弱体化を招く。ギリシャの財政再建への不安も再びくすぶり始めた。7月に控える約70億ユーロ(約8500億円)の返済にはEUやIMFなどの追加支援が必要だが、ギリシャは追加の構造改革に難色を示している。世界経済のリスクは山積している。(バーデンバーデン 中村智隆)

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