G20財務相・中央銀行総裁会議 「保護主義への対抗」盛り込まず 為替は「従来合意」を再確認

 【バーデンバーデン=中村智隆】ドイツで開かれていた20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議は18日午後(日本時間同日深夜)閉幕した。共同声明では、焦点の貿易政策で従来盛り込まれてきた「反保護主義」の記述が見送られた。「米国第一」を掲げるトランプ政権発足後、初の会議。為替政策は前例踏襲の穏当な合意に落ち着いたものの、紛糾した議論は米国に押し切られた形だ。

 G20は従来、「あらゆる形態の保護主義に対抗する」との合意を確認してきたが、今回は盛り込まれなかった。背景には、トランプ政権が貿易赤字の解消に向けて自国に「公正な」貿易を主張し、表現変更を要求したことがある。

 ただ、これに対し複数の主要国が反発、最終日の18日まで文言調整がずれ込んだ。貿易に関する議論は、7月の首脳会議に持ち越すとの見方も浮上している。

 声明では、これまで重視してきた地球温暖化対策の推進にも言及しなかった。

 一方、G20はこれまで、為替の過度な変動は経済・金融の安定に悪影響を与えることや、輸出を増やすために自国通貨を安値に誘導する「通貨の競争的な切り下げ」の回避を確認してきた。

 今回の声明も従来表現を踏襲。相場の急変動を防ぐためには介入も容認されるとする日本と、通貨安誘導を批判する米国の双方に配慮した形になった。

 声明では、金融政策だけでは均衡の取れた成長は実現できないとして財政規律に配慮することも訴え、世界経済の成長に向けて金融・財政政策、構造改革を動員することも改めて確認した。

 麻生太郎財務相は18日、昨年11月に就任した中国の肖捷財政相と現地で初会談し、意見交換した。

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