こだわりで失敗…輝かなかった“スバル星団” クーペ「アルシオーネ」の教訓

 「技術力は高いが、泥臭い」。昭和50年代、スバルのイメージはパッとしなかった。トヨタ「ソアラ」やホンダ「プレリュード」のような先進的でスタイリッシュなクルマが相次ぎ登場して話題を集めていたが、貧弱なラインナップではとても対抗できない。

 そこでスバルはイメチェンのため新型車を投入する。昭和60年に発表した2ドアクーペ「アルシオーネ」だ。スバル星団の中で最も輝く星から名付けた。

 航空機をイメージ

 アルシオーネには、かつて「零戦」の製造に関わった中島飛行機をルーツとするスバルのこだわりが随所に見られる。

 まずは空力。リトラクタブルヘッドライトを備えた低いノーズと高いリアデッキの“くさび”型ボディは風を切り裂くデザインだ。車体は凹凸を極限まで減らした。ドアノブに“ふた”をつけ、ワイパーも格納式とする。Cd値(空気抵抗係数)は当時としては驚異的な0・29を達成した。

 室内は航空機のコックピット風。ハンドルは斬新なL字スポークの左右非対称で、シフトレバーは操縦桿(かん)を意識したガングリップ型だ。メーター周りにボタンやスイッチを多数配置。使い手は悪いが、その気にさせる。

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