月5千円の児童手当「高所得世帯は廃止を」 財政審が提言 浮く財源を待機児童対策へ

 財務省は20日、財政制度等審議会を開き、高所得世帯にも月5千円を給付する児童手当の特例措置を廃止するよう提言した。また、保育費用の公費負担が増える中、利用者に応分の負担を求めることも示唆。見直しで浮く財源を待機児童対策に回し、少子化対策を充実する狙いだ。(中村智隆)

 児童手当は、中学生までの子供1人あたり月額1万~1万5千円を支給する。平成24年に導入した所得制限で、夫婦と子ども2人の家庭では、世帯主の年収が960万円以上の場合は給付対象外とした。ただ、実際には特例措置として子供1人あたり月額5千円を給付している。

 特例給付の総額は、国と地方を合わせ29年度予算で約730億円に上る。財務省は特例措置廃止を含めて検討するよう提案。また、共働き世帯が増えている現状を踏まえて、「夫婦合算の年収」を制限の基準とする案を提示した。

 あわせて財務省は、児童1人あたりの保育コストについても負担のあり方を見直す意向を示した。0歳児1人の保育にかかるコストは29年度で20万6千円に上る。うち公費負担が17万円を占め、利用者負担は3万6千円にとどまる。

 ここ数年、保育にかかるコストは上昇したが、利用者負担はあまり変わっていない。財務省は受益に応じた負担のあり方を踏まえ、「保育コストと、サービスの対価としての保育料の関係をどう考えるべきか」と問題提起した。

 財務省が見直しを急ぐのは、安倍晋三政権が少子化対策として子育て支援の強化を掲げる一方で、医療や介護を含めた社会保障費は膨張が止まらず、財政が逼(ひっ)迫(ぱく)しているためだ。

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