東芝 WDへの通信遮断を保留 半導体売却協議を継続

 経営再建中の東芝が、三重県四日市市の半導体メモリー工場を共同運営する米ウエスタンデジタル(WD)に対して通告していた通信の遮断を保留していることが16日、分かった。WDとは半導体子会社「東芝メモリ」の売却をめぐって対立しており、対抗措置として遮断を検討していた。

 東芝幹部は同日、「金融機関などステークホルダーのご心配に配慮し、前向きに協議する時間を持つことにした」と、保留の理由を語った。

 東芝は、WDに事態打開に向けた協議の継続を求める書簡を送ったという。ただ、「常識の範囲内でしか待てない」(幹部)といい、一定期間経ってもWD側から回答がなければ、再び遮断を検討する意向だ。

 東芝はもともと、WDに米国時間15日までに売却に対する「妨害行為」を停止しなければ、WDによる四日市工場への通信を遮断すると警告。綱川智社長は15日の記者会見で「契約がない状態で機密情報が流れており、漏洩(ろうえい)リスクを看過できない」と説明していた。

 一方、WDは東芝メモリの入札に参加して独占交渉権を主張し、国際仲裁裁判所に仲裁を申し立てるなど強硬姿勢を強めている。

 WDとの対立には政府から懸念の声も出ている。世耕弘成経済産業相は16日の記者会見で「四日市市に技術や雇用が残るかどうかを政府は注視している。いたずらに対立するのでなく密接なコミュニケーションをとってほしい」と対話による解決を促した。

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