東芝半導体子会社の売却先決定見送り 日米韓連合が有力候補に

 東芝が半導体子会社「東芝メモリ」について、13日の取締役会での売却先決定を見送る方針であることが12日、分かった。米ウエスタンデジタル(WD)が加わる「日米連合」と協議してきたが、売却条件で折り合いがつかないためだ。米投資ファンドのベインキャピタルなど「日米韓連合」が新提案を示して猛追しており、有力候補に再浮上してきた。

 関係者によると、東芝の綱川智社長は12日に主要取引銀行を訪れ、WDとの協議を継続しても合意が得られない可能性が高いとの見解を伝えた。東芝は来週中の決着を目指す方針で、新たな提案をした日米韓連合とも交渉を進める。WDが急転直下、条件闘争で譲歩する可能性もあり、決着までには曲折が予想される。

 東芝は13日の売却先決定に向け、日米連合と集中的に協議し、各国の独占禁止法の審査を通過しやすいようWDの買収時の資金拠出を見送ることなどで合意している。だが、WDが将来の経営権取得を諦めていないほか、協業条件の見直しなども求めており、東芝との意見の隔たりが埋まらなかった。

 一方、日米韓連合が先週示した案は買収後に開発資金の支援なども行い、資金拠出額は2兆4000億円と日米連合の2兆円規模に対して優位に立つ。主要顧客の米アップルも資金を出し、WDと係争中でも売却できる仕組みだ。東芝は買収条件などの精査や調整を急ぎ、早期の契約にこぎ着けたい考えだ。

 ただ、13日の売却先決定が持ち越されたことで、東芝の上場維持の雲行きは、さらに怪しくなってきた。来年3月末までの売却完了が不可欠だが、契約後の独禁法の審査には半年程度かかるとされ、東芝には時間的な猶予がほぼなくなっている。

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