ビールシェアに続き売上高でもアサヒに抜かれるキリン 背景にある戦略ミスとは?

 【経済インサイド】

 「スーパードライ」の躍進によりアサヒグループホールディングス(HD)にビールシェアで首位の座を奪われ、19年連続で2位に甘んじてきたキリンHD。平成29年12月期の連結売上高でも、ついにアサヒに逆転を許す見込みとなった。売上高で抜かれるのは19年に持ち株会社化してから初めてというから、長年「一番搾り」や「ラガー」を愛飲してきた“キリンファン”や社員は穏やかでいられない。背景には経営上のある戦略ミスがあるというのだが…。

 「(売上高の)順位は気にしていない…」

 キリンが29年12月期の売上高予想を下方修正し、大手ビールの売り上げ規模でサントリー、アサヒに次ぐ3位に転落することが確実となった8月初旬。財務戦略などを担当する伊藤彰浩最高財務責任者(CFO)は6月中間決算発表の記者会見で冷静さを装いながらも、その口調には悔しさがにじんでいた。

 今年初め、キリンは29年12月期の売上高を前期比1.2%増の2兆1000億円、最終利益は42.4%減の680億円と「増収減益」を見込んでいた。この時点では、アサヒより売上高が上回る計画だった。

 しかし、現時点では、売上高が5.1%減の1兆9700億円、最終利益は1.6%増の1200億円と「減収増益」を計画する。売上高でアサヒを下回る一方、実は最終利益は過去最高益となる。

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