国内自動車大手がEVよりもFCV(燃料電池車)にこだわるワケ

 多額のインフラ整備費もネックで、水素ステーションの1基当たりの建設コストは約5億円かかる。国内のステーション数は整備中を含め約100カ所。7000台以上あるEVの急速充電設備に比べ遅れている。

 インフラの少なさで各社の販売は伸び悩む。26年12月に世界に先駆けて量産FCV「ミライ」を発売したトヨタの場合、世界販売台数は29年10月末までの累計で約4600台(このうち国内約2000台)にとどまる。

 ただ、ここにきて官民協業で活路を見いだそうとする動きが出てきた。トヨタや石油元売り大手JXTGエネルギーなど計11社は30年春、FCVに燃料を供給する水素ステーションを整備する新会社を設立する計画だ。

 政府は、水素技術を海外展開し世界の低炭素化をリードしようと、29年12月26日の関係閣僚会議で、水素基本戦略を決定した。経済産業省によると、自動車などでの水素利用を推進する方向を掲示。30年までにFCVを80万台とする従来目標を据え置くほか、バスを1200台普及させるなどと明記した。水素で走るトラックの商用化を目指す方針も盛り込んだ。

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