航空業界に流れる中国に転職の噂 パイロット大量退職「2030年問題」乗り切りに奨学金

 国土交通省航空局の16年のパイロット需要予測によれば、政府の「明日の日本を支える観光ビジョン」で掲げる訪日外国人旅行者数の目標達成(20年4000万人、30年6000万人)をかなえる増便を踏まえると、東京五輪・パラリンピックが開催される20年には380人、30年には430人の新規採用が必要となる見込みだ。

 「パイロット不足ではない」と口をそろえるANAとJALはそれぞれ毎年50~70人を採用し、自社養成で対応するほか、ANAは外国人パイロットの採用も実施。国内唯一の公的養成機関である航空大学校は18年度から1学年定員を1.5倍の108人に増員する。一方、パイロット(固定翼)養成コースを抱える私大7校の定員は150人ほどだ。

 このため、国土交通省交通政策審議会は14年7月、若手操縦士の供給拡大を中長期課題の一つとし、民間養成機関の供給能力拡充が必要との提言をまとめた。同年8月から、国交省が民間養成機関や航空会社、航空機メーカーなどを集めた協議会で、産官学連携での奨学金制度創設の検討が始まったが、「誰がいくら出すか」など、奨学金のスキーム作りで意見が分かれた。一度は立ち消えそうだったものの、ようやく、制度が組み上がったという。

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