起業家予備軍の“甲子園”「高校生ビジネスプラン・グランプリ」活況のワケ

 【経済インサイド】

 起業に関する日本の環境整備は遅れている。例えばベンチャーへの投資額。米国は年間6兆~7兆円、中国は2兆円なのに対し日本は1000億~2000億円に過ぎない。起業に無関心な人の割合も8割近く、欧米をはるかに上回っている。こうした環境の改善に向けて注目を集めているのが、小中高校生を対象にした起業家教育だ。その一環として政府系金融機関の日本政策金融公庫が主催しているのが、起業家予備軍の甲子園大会ともいえる「高校生ビジネスプラン・グランプリ」。独自の事業プランを競い合うのが趣旨で、5回目となる今回は1月7日に東大の伊藤謝恩ホールで最終審査会が開かれた。ファイナリスト10組の中からグランプリに選ばれたのが、私立市川高校(千葉県市川市)だ。

 高校生の発想は斬新だが、自らの力で事業化プランを完成させるのは困難だ。このため日本公庫の職員が学校を訪問し、プラン作成をサポートする「出張授業」を実施するなど、起業を目指す“予備軍”の裾野拡大に力を入れている。

 その地道な取り組みに加え、フェイスブックや若者向けのイメージCMといった広報活動や口コミが功を奏し、今回は全国から過去最多となる385校・3247件のエントリーがあった。第4回に比べるとそれぞれ18%、22%増加した。

 また、20組までのセミファイナリストの動向を含めると、大都市以外の高校の入賞が増えている。日本公庫の上野善晴専務は「数だけでなく底辺も広がっているといった手応えをつかんでいる」と話す。

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