訪日外国人の購買欲で好調の資生堂が抱える〝アキレス腱〟とは 社長は辣腕ふるえるか

 【経済インサイド】

 化粧品国内最大手の資生堂が、米国事業の不振にあえいでいる。平成22年に買収した米ベアエッセンシャルの業績が改善せず、巨額の減損損失を計上。インバウンド(訪日外国人)消費の盛り上がりもあって、ベア社を除く事業は好調だが、今ひとつ波に乗り切れていない。外部から起用され、4月で就任5年目に入る魚谷雅彦社長(63)にとって、ベア社のてこ入れに本腰を入れる今年は評価が定まる勝負の年となりそうだ。

 1月5日に東京都内のホテルで行われ、多くの経営者が集まった経済3団体主催の新年賀詞交換会。会場入り口付近の取材スペースでは、190センチ近い長身の魚谷社長がテレビカメラの前でインタビューに応じていた。

 「年末年始に店頭を回ったが、お客さまの雰囲気が明るい。消費意欲は高まっている」。今年の景気について問われた魚谷社長は快活に語り、賃上げについても「経営状況がいいのでやります」と断言した。

 確かに、同社の経営状態は悪くない。29年12月期の連結業績は、売上高が9850億円、本業のもうけを示す営業利益が650億円で、ともに過去最高を更新する見通しだ。特にインバウンドを含む国内販売が牽引(けんいん)役となっている。

 もっとも、最終利益予想は50億円にとどまる。ベア社の不振を受け、直近で430億円あった「のれん代」(買収価格と純資産の差)を含め、707億円の減損損失を計上するためだ。

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