経団連と政権連携 榊原氏が確立 後継の中西氏、距離感探る

 しかしその一方で、経団連は政権批判や経済界として政策に異論を挟むことができなくなっていた。特にこうした関係が顕著だったのは、榊原氏が「命をかける」と公言してきた財政再建問題だ。榊原氏は消費税率の着実な引き上げを求めてきたが、安倍首相が28年6月に消費税率10%への引き上げを再延期すると決めると、「極めて重い政治判断を尊重する」と、考えを180度転換。経済界から批判を受けた。

 個人的にも安倍首相と親しい中西氏にとっても、政権との関係は難問だ。中西氏の出身会社である日立はインフラ輸出などで政府との関わりが深く、英国で手がける原子力発電所プロジェクトは政府が支援する方向で調整が進む。デフレ経済からの完全脱却の最終局面を迎える中で政経一体の取り組みは必要だが、中西氏と政府の距離感によっては、日立と政府の関係が「利益誘導」と問題視される可能性もある。

 中西氏は13日の会見で原子力事業について「国の関与がなくてはこの産業は成立しないなかで、立場立場をわきまえて将来の(事業)構造をつくっていくことが重要だ」と強調。経団連と政権の距離感を慎重に探る姿勢を示している。(平尾孝)

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