“仁義なき”財界人引き抜き合戦勃発 経団連、同友会の副代表幹事「横取り」

 【経済インサイド】

 経団連は5月31日の定例総会で、榊原定征(さだゆき)会長(74)が退任し、後任の新会長に、日立製作所の中西宏明会長(71)が就任する。これと同時に、副会長も4人が退任し、新たに、JR東日本の冨田哲郎社長(66)ら4人が副会長に就任し、新生「中西経団連」の陣容が固まったことになる。しかし、この副会長人事で、経済団体同士での人材引き抜きが生じており、今後の遺恨となりそうな気配だ。

 問題となるのは、新副会長に決まった東京海上ホールディングスの隅修三会長(70)だ。

 隅氏の人格や、経営者としての資質などは非の打ち所がなく、経団連の副会長としてトップクラスの影響力を持つとみられている。特に財界活動で重視される提言力には定評がある。

 例えば、昨夏に開催された会合でのこと。当時はまだ大きな問題になっていなかったサイバーセキュリティーについても、先駆けて指摘した。

 「モノのインターネット(IoT)や第4次産業革命などが日本経済にとって重要であることは間違いないが、高いセキュリティーが大前提で、日本はこの面では脆弱(ぜいじゃく)だ。特に縦割りの弊害がある中で、各省庁、経済界も一本化して対応しなくてはならない。国家ぐるみでサイバー攻撃に対応している国々に劣後する」と危機感を強調した。

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