「船」-「陸」間の高度通信実験に成功した日本郵船とNTT 「自律運航船」に一歩

 SIMSでの受信を確認すると、担当者が船長に報告。配信されたソフトを起動させると、アップデートは無事完了。しばらくして陸側の管理システムには、船の位置情報をはじめとする航海情報やエンジンの温度や回転数といった機関情報など、約600ものデータが流れ込んできた-。

 NTTで実験を担当する未来ねっと研究所の川村龍太郎所長によると、修正版が出たスマートフォン用アプリの更新と同じような手続きという。

 これまで、航海中の船での情報管理ソフト更新は難しく、船がどこかの港に停泊しているときに限られていた。このため、航海中に多少の不具合が見つかっても、次の接岸まで待つようなこともしばしばだ。

 一番の大きな理由は通信環境が弱いことにある。たとえば15分の動画(125メガバイト)を受信する際、地上の通信速度(1ギガバイト)では1秒程度で済むが、同速度が約1000分の1の船上では16分半もかかる。

 このほか、安全上の不安もある。情報管理ソフトを航海中の船で更新して、万一、その間のデータが失われるようなことになれば、船の運航に差し障ることにもなりかねない。

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