固定価格買い取り制度終了「2032年問題」をどう乗り越えるか

【スゴ技ニッポン】

 再生可能エネルギーで発電した電気を、国が決めた価格で買い取るよう電力会社に義務付けた固定価格買い取り制度(FIT)が2012年に導入されたのを契機に、大規模太陽光発電所(メガソーラー)は普及拡大を続けてきた。この流れを受けて国は、30年に再生エネが主力電源となって、電力量ベースで22~24%を担うと試算している。ただ、FITによる買い取りは最長20年間。32年には安定した高値で売電できないメガソーラーが出始めることになる。

 自ら事業者としても携わる三菱総合研究所の主任研究員でもある馬場史朗・地域創生事業本部地域エネルギーグループリーダーは「民間事業者が利回り低下を嫌って事業を廃止する動きが相次いだ場合、主力電源化は遅れ、50年に低炭素社会へ移行するという目標の達成も厳しくなる」と指摘する。

 --FIT法が改正されて間もなく1年が経過する

 「法改正に伴い旧制度下でのFIT認定については、昨年3月末までに電力会社との接続契約を締結しなかった場合、認定が失効するというのが原則だった。当初は失効が27ギガワットに達すると見込まれていたが、実際は16ギガワット。事業者が急いで対応したため思ったほど失効が出なかったことが判明した」

 --今後、求められる取り組みは

 「工事に着手する前の段階で、融資の実行が困難な滞留案件はまだまだある。この部分をしっかりと工事につなげていかなければ、主力電源としての量を確保できなくなる。決して楽観視はできないとみている」

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