東芝、韓国でがん治療装置を受注 約150億円 海外初で市場開拓に弾み

 東芝は29日、韓国の延世大学校医療院から重粒子線がん治療装置を受注したと発表した。海外受注は初めて。韓国の大手医療会社との共同受注で、受注額は約150億円。原子力技術を応用した粒子線治療装置は患者への負担や副作用が少ない特徴があり、初の海外受注で市場開拓に弾みをつける。

 東芝の畠沢守執行役常務は「最先端のシステムが、がん治療に貢献すると確信している」としている。

 粒子線治療装置は放射線の一種である陽子線や重粒子線をがんに照射して治療する装置。従来の放射線治療に比べて副作用が少ない。なかでも重粒子線は陽子線より治療効果が高く、照射回数も少なくて済む。

 だが、照射に必要な加速器などを備えた施設にはサッカー場ぐらいの広さが必要で、普及の妨げになってきた。東芝は今回の治療装置の施設を「体育館ぐらいの広さ」にして導入しやすくしたという。

 東芝は平成27年に発覚した不正会計問題で悪化した財務を改善するため、医療機器事業をキヤノンに売却。しかし原子力事業と技術を共有する粒子線治療事業は本体に残し、技術開発を継続してきた。

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