世界ではすっかりおなじみ「ロボット芝刈り機」 ホンダが欧州市場に参入、国内もターゲットに

 ホンダにとってロボット芝刈機は未知の領域で、開発はゼロからのスタート。

 Miimoの開発に携わった本田技術研究所の羽深信之さん(PU・LGA・MRN開発室 研究ブロック 主任研究員)は、「まずは競合他社にならったモノを出してユーザーニーズをつかまえてから、ホンダらしいロボット芝刈機を欧州で出そうと考えました」と振り返る。

なぜ自動でムラなく芝が刈れるのか?

 Miimoは自動で動くだけでなくムラなく芝を刈るが、これを可能にしたのがランダムな動きにある。一見すると、刈り残りが出そうに思われるが、このような動き方をさせる理由を、羽深さんは次のように話す。

 「ムラなく刈る一番いい方法は、Miimoを行ったり来たりさせることです。しかし、そのためには、Miimoをほとんどずれることなく真っ直ぐ走らせなければならず、簡単ではありません。そこまでの高精度が要求されるのであれば、ランダムに動かして刈ることを追求したほうが現実的でした」

 Miimoの通常走行パターンは「ランダム」のほか、「ジグザグ」「ミックス」と計3つある。このほかに、刈り残しや成長が早いエリアの芝を重点的に刈る「らせん刈り」と、エリアワイヤーに沿って刈り残った部分を刈り取る「ふち刈り」がある。基本的にはランダムだけでムラなく芝は刈れるというが、極端に狭いところがある、起伏が激しいなど特殊な場所は、複数の走行パターンを組み合わせて使う。

ジグザグモード時の走行パターン

ジグザグモード時の走行パターン

 また、自動運転と並ぶMiimoの特徴が、エリアワイヤーを使った作業エリアの認識である。庭に張ったエリアワイヤーから発せられるエリア信号をMiimoが受信することで芝を刈るエリアを認識し、エリア内の芝を刈る。芝を刈り終えたら、自動で充電ステーションに戻ってくる。

 「本音を言えば、ワイヤーは張りたくありませんでした。切れたら張り直さなければいけないですし、何よりも張るのが大変だからです。しかし、欧州ではロボット芝刈機の作業範囲に対する規定をクリアしなければならず、その上で安全を担保するために、この方法を採用しました」と羽深さんは言う。

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