政府、米の輸入制限に対抗措置を検討 WTO通知で調整

 政府が、鉄鋼とアルミニウムに高関税を課す米国による輸入制限への対抗措置を検討し、世界貿易機関(WTO)に通知する方向で調整していることが17日、分かった。3月に発動された輸入制限で日本は適用除外を要請しているが、米国は応じていない。政府は対抗措置の可能性を示すことで米国を牽制(けんせい)しつつ、引き続き適用除外を働きかける狙いとみられる。

 菅義偉官房長官は17日の記者会見で、対抗措置について「WTOの枠組みのもとで必要な措置について検討しているが、現時点で具体的な対応は決めていない」と述べるにとどめた。

 対抗措置として関税を引き上げる場合、手続き上、WTOに通知する必要がある。日本の米国向け鉄鋼・アルミの輸出額は年間で約2千億円で、追加関税による影響は500億円程度。このため対抗措置の規模も同程度を想定しているもようだが、具体的な品目は示さないとみられる。

 米国は3月、安全保障上の脅威になっているとして鉄鋼とアルミの輸入制限を発動。これに対し、中国は米国産果物などに高関税を課す対抗措置を発動した。暫定的に適用を除外されている欧州連合(EU)も、正式に適用された場合の報復措置を表明している。

 一方、日本は「対抗措置の応酬は、どの国の利益にもならない」(世耕弘成経済産業相)との立場だ。WTOへの通知を、あくまで適用除外に向けた米国との交渉材料にするものとみられる。

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