農林水産物・食品の「輸出1兆円」射程圏に 五輪は日本の食材・和食をPRするチャンス

 【経済インサイド】

 平成31年に農林水産物・食品の輸出額1兆円という政府目標の達成が視野に入ってきた。今年1~6月の実績は前年同期比15.2%増の4359億円。この勢いが続けば、政府は重要な成長戦略の一つを軽くクリアできそうだが、旗振り役の農林水産省にアクセルを踏む力を弱める気は全くなさそうだ。

 農水省がこのところ猛烈に意識しているのは、2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けて増加が見込まれる訪日外国人の存在だ。

 「この人たちは自分のお金でわざわざ日本に“試食”をしに来てくれている。東京五輪に向けてさらに増えていく。今ここで日本の農林水産物を売り込まなくて、いつやるんですか!」

 斎藤健農水相は輸出戦略を急ぐ必要性についてこう力説する。政府が海外で日本の食を売り込むイベントを開催するとしたら、どんなに多額の税金を投じて宣伝したとしても、接触できる現地の外国人の数には限りがある。

 昨年、日本を訪れた外国人の数は2690万人。政府は東京五輪が開かれる平成32年に4000万人に増やそうとしている。

 これだけの人が日本滞在中に新鮮な食材が使われたさまざまな料理を味わえば、一気に和食ファンを増やせる可能性がある。帰国後も日本から食材を調達している和食レストランに通ったり、スーパーなどで日本の食材を買い求めて自ら和食作りに挑戦したりする人も出てくるかもしれない。

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