「不動産業など解禁を」地銀協、収益改善へ国に要請

 全国地方銀行協会は12日、銀行法が定めた業務範囲規制の緩和を求める要望書を内閣府に提出した。急速な人口減少で地域経済が疲弊する中、地銀が不動産売買などに直接乗り出し活性化を後押ししたい考え。ただ、不動産事業をめぐってはスルガ銀行のシェアハウスへの不正融資と同様の手法が水面下で拡大しているとも指摘され、不正防止に向けた内部管理体制の強化がまず求められそうだ。

 「事業承継やまちづくりに関わる中で不動産を売却したいと相談を受ける。中心部にある店舗の余剰スペースを有効活用できればにぎわい創出にも貢献できる」

 地銀協の柴戸隆成会長(福岡銀行頭取)は同日、都内での記者会見で、金融庁に規制緩和の議論の加速を促す事情を説明した。

 銀行グループの業務範囲は本業のほか証券業や金融関連業などに限られ、小売業や不動産業など他業種には参入できない。コンビニエンスストアなど他業種は銀行業に参入可能なため、不公平だとの意識が強い。

 一方、日銀の大規模金融緩和で利ざや(貸出金利と預金金利の差)が縮小する中、不動産融資は地銀にとって成長が見込める数少ない分野の一つ。東京や大阪など大都市部に越境して融資を強化した地銀も多い。

 ただ、スルガ銀の不正発覚後は融資引き締めの動きが広がる。国内銀行が平成30年4~6月期に個人の貸家業向けに新規融資した金額は5603億円で、ピークの28年7~9月期から半減した。

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