日銀短観 自然災害で外国人観光客減少 温暖化が経済の重荷に

 日銀が1日発表した9月の全国企業短期経済観測調査(短観)では、西日本豪雨や台風21号など自然災害の被害で大企業製造業、非製造業ともに業況判断が悪化した。特に非製造業が2年ぶりのマイナスに陥ったのは、訪日外国人客(インバウンド)の減少が大きい。地球温暖化で大雨被害が今後増えるとの見方もあり、経済活動への打撃をいかに抑えるかが課題となる。

 「立て続けに発生した自然災害で個人消費や生産活動にマイナス影響があり、関西空港が大きな被害を受けたことでインバウンド需要にも大打撃を受けた」

 大阪銀行協会の高島誠会長(三井住友銀行頭取)は台風21号が直撃した9月までの関西経済をこう振り返る。高潮被害で一時閉鎖した関西国際空港は9月の外国人入国者(27日まで)が前年比46・64%減となり、企業の輸出入に加え物流の停滞で生産にも打撃を与えた。

 9月6日に震度7の地震に見舞われた北海道でも全域で停電が起き、94万人以上の宿泊キャンセルが発生。観光消費への影響額は推計約292億円に上る。

 法務省によると国内の空港・港湾から入国する外国人客のうち関西空港のシェアは26%、新千歳空港の5%と合わせ約3割を占め、旅行客は代替手段を選択しづらい。インバウンド消費が落ち込めば経済への影響は大きい。SMBC日興証券では台風21号と北海道の地震で平成30年の実質国内総生産(GDP)成長率が0・07ポイント低下すると推測する。

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