サムスンに黄信号 スマホ新機種不振・中印後退で大台割れ 半導体偏重の危うい事業構造、ユーザー・投資家離れも

 【ビジネス解読】

 韓国サムスン電子のスマートフォン事業に暗雲が立ちこめ始めた。新機種の不振や中国勢の台頭で絶対王者の証だった「世界販売3億台」に黄信号がともる。スマホの有力市場、中国、インドでの後退も響き足元のスマホ部門の営業利益は前年と比べて3割以上減少。長年、浮き沈みの激しい半導体部門を支えてきた「優等生」の変調は全体の成長戦略にも影響を及ぼしかねない。株式投資の世界的な指標からの除外も重なり、サムスン離れに発展しかねない事態だ。

 「毎回同じようなデザインで価格が100万ウォン(約10万円)台。今のスマホを壊れるまで使った方がマシ」。サムスンが新機種「ギャラクシーS9」を3月から全世界で順次売り出したところ、インターネット上で韓国ユーザーを中心に落胆の声が広がった。「技術開発が後回し」といった批判も相次ぐ。

 厳しい評価の通り、S9の世界販売は前年のS8に比べて減少。S8の17年販売は市場予想を大幅に下回り4000万台弱となったが、S9はさらなる低下が避けられない。8月に発売開始した最新機種「ノート9」も革新性が不十分というのが業界関係者の見方だ。中央日報(日本語電子版)は、サムスンの高東真(コ・ドンジン)社長が「最高のパフォーマンスを搭載した。期待が大きい」と前向きにとらえていることを伝えたものの、販売台数の市場予測は1000万台にも満たない。苦戦は避けられそうにもない。

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