書籍の軽減税率適用めぐり出版団体が攻勢に 財務省は反発

【経済インサイド】

 消費税率の引き上げが来年10月に迫る中、有害図書を除く書籍や雑誌に対して、税率を低く抑える軽減税率の適用を求める出版社団体と、適用に慎重な政府との対立が顕著になってきた。団体は軽減税率が適用される新聞同様、書籍や雑誌も「知識を得るため負担を減らすべき対象だ」と訴える。年末の税制改正に向け、政治家を巻き込んで軽減税率の適用を勝ち取ろうと攻勢を強める。ただ、財務省は適用に強く反発しており、しばらく両者の攻防が続きそうだ。

 ■有力議員も適用を後押し?

 書籍や雑誌に対し軽減税率を適用するよう求める活動方針をまとめたのが、日本書籍出版協会、日本雑誌協会、日本出版取次協会、日本書店商業組合連合会といった出版社を代表する4団体だ。超党派の国会議員でつくる「活字文化議員連盟」と「子どもの未来を考える議員連盟」が6月11日に東京都内で合同総会を開き方針を採択した。

 書籍や雑誌の軽減税率については、平成28年度の税制改正大綱で「有害図書排除の仕組みの構築状況などを勘案し、引き続き検討する」と提言している。出版団体はこの提言を受け、民間の管理団体が有害図書を区分する仕組みを構築する案をまとめた。

 具体的には、法曹関係者や大学教授による第三者委員会を立ち上げ、有害図書の基準を作成。軽減税率が適用される書籍には「出版倫理コード」を付与し、各出版社は基準に照らして自主的に倫理コードを付与して出版する。コードを管理する団体として書協など4団体で構成する管理機構を設立する。さらに、出版後に有害図書の疑いがある書籍が見つかれば第三者委の審議にかけ、有害図書と判断された場合は標準税率に戻すという。

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