GM、トヨタ、VWを襲った「1千万台の呪い」が日産連合にも

 各社が直面した問題の要因をひとくくりにはできないが、巨大化するほど意思決定のプロセスが複雑になるのは確かで、当時のGMに機敏な方針転換は難しかったとみられる。また、米メディアが成長著しいトヨタを厳しく糾弾した背景に、GMの経営破綻で自動車大国の座を失うという危機感がなかったとは言い切れない。世界首位という言葉の響きは甘美で、燃費性能の高いトヨタのハイブリッド車戦略に対するVWの焦りが、不正に手を染めさせたという指摘もある。

 ■将来の糧にも

 しかし、潜在力が大きい各社だけに、失地の回復も速かった。国有化を経たGMは、傘下の独オペルを売却して欧州市場から事実上撤退するなど、販売台数を追求する姿勢から転換。14年に就任した女性CEO、メアリー・バーラ氏は次世代技術への投資を進め、子会社のGMクルーズホールディングスは今年、自動運転車両による配車サービスを始める。将来性が高く評価され、ソフトバンクグループやホンダも出資した。

 トヨタも、豊田氏が「もっといい車をつくろうよ」というスローガンを社内に訴え、いたずらに販売台数を追わない姿勢を明確化。自動運転車両の開発を進めるとともに、ソフトバンクなどと提携し、次世代サービスの展開に向けて布石を打っている。VWは、ブランドイメージ悪化で落ち込んだ販売台数を急速に戻した。中国市場や電気自動車(EV)など将来有望な分野を強化している。

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