ゴーン退場(下)仏政府の統合圧力、事件の引き金…日産は日本政府の支援期待

 「今はその議論をすべき時ではない」。24日夜、横浜市の日産本社。会見した日産社長の西川(さいかわ)広人(65)は、ルノーとの経営統合について、検討する必要性すら否定した。今月中旬、仏政府の関係者が来日し、日本政府に両社の経営統合案を示したことを受け、西川の反応が注目されていた。

 統合への圧力は、今回が初めてではない。何より、こうした仏政府の野望がゴーン事件の引き金を引いたとの見方が強い。両社の会長を兼務していたゴーンに仏政府が約束させた「不可逆的な関係づくり」について、日産社内は「経営統合のことにほかならない」(幹部)と警戒し、社内調査結果の捜査機関への提供につながった可能性があるからだ。仏政府のもくろみはゴーン逮捕で頓挫した。

 仏政府の姿勢は、経済活動を国が主導する「国家資本主義」に近い。しかも、ルノーは第二次世界大戦でドイツ軍の統治下に置かれたため、解放後、仏政府が資産を没収。ドゴール将軍の命令で国有化され、約50年間、管理下に置かれていた。仏政府がルノーに対し、あたかも“親会社”のように振る舞うのは、こうした歴史があるからだ。

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