渋野日向子プロに学ぶ「笑顔と幸せの法則」 ABS世代が「シニア」を変える

 42年ぶりに日本人として海外メジャー制覇を果たしたゴルフの渋野日向子プロ。その笑顔に、私(鈴木)はすっかりファンになってしまいました。そこで今回は、「笑顔と幸せ、そして生きがい」に関して私自身が身近で気づいた話をしましょう。

 私の母親は83歳で一人暮らしですが、幸い元気に自活しています。元気の秘訣は、体操教室の「カーブス」で月15回のノルマを課して8年通っていることです。以前の私は、母親が健康に気を使って運動しているのだなと思っていただけでした。しかし昨年、彼女のやる気スイッチ(=モチベーションの源)がどこから入るのか不思議に思い、改めて話を聞きました。

 すると母親は、自分はクラスの最年長、年下の会員さんから「私たちのお手本は鈴木さんよ。鈴木さんが頑張っているから私たちも頑張れるのよ!」と笑顔で言われたという話をしてくれました。半分はお世辞とわかっていても、自分が認められて必要とされ、まだまだ人や社会の役に立っているのだと実感できる。これこそが母の原動力であり、それゆえに笑顔で幸せな日々を送っているのです。

 前回紹介した「ジェロントロジー(美齢学)」では、「成功と幸せの違い」を教えてくれます。人・モノ・金でビジネスが成功したからといっても必ずしも幸せであるとはかぎらない。幸せとは「相手の笑顔が見られること」である。あなたにとって大切な人(お客さま)を笑顔にしてワクワクさせると自分も笑顔になる。するとストレスが軽減されて心が健康になる(精神美が向上する)という内容です。

 私は「認められる=承認欲求」は、人間が生きがいを持つための大きな欲求(ニーズ)だと考えます。心理学者アブラハム・マズローが唱える5段階欲求説で承認欲求は上から2番目、そしてその上に自己実現欲求があります。人が生きるほどに美しく輝くことができるのは、人に認められること。さらには自己実現に向かって成長し、「笑顔のシャワー」を巻き起こすことなんですね。

 ディスコに通うABS世代も同じです。同時代を同じ価値観で過ごした仲間が長年の時を経て、タイムマシンに乗って昔に戻ることで脳内にドーパミンが分泌されます。そこには仕事でもなければ家族でもない、1人の男性・女性、そして人間としての承認欲求が満たされる「笑顔あふれる」空間があるのです。

 「スマイル・シンデレラ」と世界が評価した渋野プロは、笑顔の理由を「プロゴルファーはギャラリーがいて見せる競技なので、自分が心の底から笑顔でやらないと楽しんでもらえない。笑顔で努力をすれば結果に出ると思った」とコメントしています。彼女の笑顔は人を幸せにすると同時に、自身のメンタルもコントロールしているのです。

 周りから認められ、周りの人を笑顔にする。すると自分も笑顔になり幸せになる。やはり「笑う門には福来る」なのです。

 ■ABS世代 昭和30(1955)年から43(68)年生まれで現在50歳から64歳の、若者時代にバブルを謳歌した世代。

 ■鈴木準 1960年生まれ。一般社団法人日本元気シニア総研主任研究員。ジェイ・ビーム代表取締役。マーケティングコンサルタント。ジェロントロジスト。広告代理店を経て37歳で起業。企業のモノやサービスのコンセプト開発、プロモーション戦略に関わっている。

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