まだまだ厳しい高校生の就活 「1人1社」の“掟”の重圧も

 ただ、高校側からすれば、設立後間もない企業や初めて求人してきた企業の場合、生徒に責任を持って薦めることが難しいというケースもある。「従前からおつきあいがあり、すでに何人も卒業生が働いている企業を選ばざるを得ない」(学校関係者)という事情もある。

 高校生にとっては1人1社しか応募できないことによる精神的なプレッシャーも大きい。高卒後、都内の建設会社に就職した男性(22)は「落ちたことを考えると夜も眠れない日が続いた」と胸の内を明かす。

■企業研究の必要性

 厚生労働省によると、高卒者は入社3年以内に約4割が退職しているとの統計もある。授業時間との兼ね合いから就職に関する情報収集ができず、高校生自らが企業研究する機会が限られていることがその原因との指摘が出ている。

 こうした高校生の就活の課題解決に向けた動きも始まっている。

 最も多いのがインターンシップ(就業体験)だ。IT関連企業のウォンテッドリー(東京都港区)は昨夏、初めて高校1年生をインターンシップで受け入れた。この生徒は競技プログラミングの経験はあるが、ウェブサービスの開発は未経験だ。そこでメンター(世話役)となるエンジニアと人事担当者が3回面談し、現在取り組んでいるプログラミング内容やインターンで挑戦したいことを把握。「緊急度は高くないが、インターンで取り組んで意味のあること」(同社)となる機械学習の技術を活用したサービスの開発に5日間、従事してもらった。

 とはいえ、少数精鋭規模のベンチャー企業にとって、インターンを受け入れるのは容易なことではない。受け入れ準備をしっかりと行う必要があるが、ノウハウがない企業も多い。そもそも、希望者全てがインターンシップに参加できるとは限らない。

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