令和に消える名車 パジェロ、マークX、エスティマ、キューブ

 5月の改元で「令和」となった2019年、昭和や平成を彩った名車が次々と姿を消す。三菱自動車の「パジェロ」は8月に国内向け生産を終了。トヨタ自動車はミニバン「エスティマ」の生産を10月に、セダン「マークX」を12月に取りやめる。日産自動車も小型車「キューブ」の生産を12月に終了する。各社で事情は異なるが、先進的な技術・サービスをめぐる投資がかさむ中、各社は車種を絞り込んで効率的な販売戦略を進めようとしている。

 「三菱自動車を代表する車として世界中で多くの人に愛されてきた。わが社のブランドイメージと技術を確立するのに最大の貢献をした車だと思います」

 6月、東京都内で開かれた三菱自の定時株主総会。益子修会長は株主の質問に答える中で、パジェロへの思いを語った。

 国内販売終了の背景としては、改定された歩行者保護基準への対応がある。構造の一部を変更する必要があり、追加投資が必要になるが、足元で国内販売台数は減少していた。輸出向けは生産を続ける。

 生産開始は昭和57年。車高が高く走破性に優れる車であるスポーツ用多目的車(SUV)は当時、レクリエーションビークルの頭文字でRVと呼ばれていたが、パジェロはその代表格だった。三菱自は現在、ホームページでパジェロを「オールラウンド(全方位の)SUV」と表現している。

 益子氏は総会で、「家庭で使う個人の車を昨年、パジェロに買い替えました。一世を風靡(ふうび)し、三菱自動車を支えてくれたパジェロに感謝の気持ちを込めて、今後も乗っていたいと思ったからです」とも話した。

 シリーズでみると、さらに長い歴史を誇るのがマークXだ。前身の「マークII」は43年発売。「クラウン」と「コロナ」の中間に位置する高級車として、当時の“ハイソカー”ブームを牽引(けんいん)した。信頼性が高く、タクシーやパトカーなどにも使われることが多かった。昭和から平成にかけて販売台数で上位に入り続け、ピークの平成元年には約21万3000台を販売した。

アクセスランキング

もっと見る

ピックアップ