倍率600倍も 自治体で相次ぐ氷河期正規採用、民間企業にも広がるか

政府が通達

 氷河期世代の採用の先駆けだったのは愛知県。すでに平成28年度、当時の30代に限定した社会人採用を開始した。愛知県も財政難などから平成10~18年度の試験で大幅に採用を絞っており、手薄になった層を補充するためだった。

 こうした採用は毎年継続しており、受験資格は上限を44歳まで拡大。今年度は8人が合格したが、当初の募集予定「約5人」に対して402人が応募し、人気の高さをうかがわせた。

 氷河期世代の採用をめぐっては、政府が今年度、3年間に就職氷河期世代の正規雇用を30万人増やす目標を掲げ、自治体にも取り組みを促す通達を出した。

 この結果、兵庫県▽同県宝塚市▽同県三田市▽同県加西市▽同県赤穂市▽千葉県鎌ケ谷市▽茨城県境町-が採用を決定。来年度は岡山市のほか、和歌山県、東京都、滋賀県、鳥取県が採用を行う方針を表明している。

 なかでも話題を集めたのは兵庫県宝塚市だ。3人程度の事務職員の募集に対し1816人が申し込み、受験者は1635人で、倍率は実に545倍となった。担当者は「正直、集まっても400~500人かと思った。その世代の方々が困っておられると改めて思いました」と明かす。

 3回の試験を経て採用されたのは41、45歳の男性2人、40、45歳の女性2人の計4人。「3年は続けたい」との中川智子市長の意向を受け、宝塚市は令和2年度も引き続き同規模での採用を行う。

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