“万博後”の成長模索 多様な企業間の連携に活路

 「2025(令和7)年以降の持続的成長を目指し、関西の強みを起点とする『あるべき未来社会』の形成が重要な課題となる」。セミナー初日の6日、関西経済同友会の池田博之代表幹事はこう述べ、出席者に活発な議論を求めた。

 池田氏の発言の背景には、2025年大阪・関西万博などの大規模イベントを、長期的な経済成長につなげる方策が見いだせていないことへの関西財界の強い危機感がある。

 1970年大阪万博の開催当時、関西の経済規模は日本全体の約20%を占めていたが、今では約15%まで落ち込んだ。万博開催が持続的成長を決して約束しないことを、関西はその身で知っている実情がある。

 そのような中で開かれた今回のセミナーでは、40歳以下の若い企業経営者とそれ以上の年齢の経営者が討議する分科会が設けられるなど、従来にない取り組みがみられた。参加者からは「斬新なアイデアや取り組みに感銘した。来年以降もぜひ続けてほしい」などの声が上がった。

 国際社会での関西企業の活躍が脚光を浴びる場面もあった。第1分科会では、新型コロナウイルスをめぐる議題が急遽(きゅうきょ)、追加。レンゴーの大坪清会長兼社長は、中国国内の多くの製造拠点が停止したにもかかわらず、生活必需品であるミルクのパッケージ生産を継続して流通を維持していると明かし、参加者からは感嘆の声が上がった。

 関西経済連合会の松本正義会長は7日、閉幕後の会見で「ベンチャーと大手企業の関係を強化し、彼らの事業拡大につなげる取り組みが必要だ」と訴えた。異なる世代や企業の規模を超えた協力の輪を広げることに、関西は万博以後の経済成長の姿を見いだしたい考えだ。(黒川信雄)

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